RAGの概要とメリデメ

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、生成AIモデルが外部知識ベースから情報を検索し、その情報を元にテキストを生成する仕組みです。従来の大規模言語モデル(LLM)単体では持ち得ない最新情報や専門的データを活用でき、在籍知識の更新や学習のための再訓練を必要とせずリアルタイムな情報提供を実現します。

RAGの主なメリットは以下の通りです。

  • 最新情報に迅速対応:知識ベースを更新するだけで、モデルへ即反映されるため、新しい時事や変化にも素早く追従可能です。
  • 高精度・信頼性:参照元を明示できるため、回答の根拠が明確になり、LLM単体で生じやすいハルシネーション(虚偽情報)も抑制できます。
  • 柔軟な知識統合:様々な外部情報やドキュメントを容易に組み合わせて参照できます。
  • 経済性・効率性:再訓練する必要がないため、ファインチューニングに比べて運用コストや学習リソースが大幅に抑えられます。

一方で、デメリットも存在します。

  • 処理の遅延(レイテンシ):外部知識を検索・統合する分、応答時間が長くなりやすいです。
  • 検索品質の依存:取り込む情報の正確さや網羅性が検索システムの品質に直結し、不適切な情報を取得すると出力の質が下がる場合があります。
  • 実装・運用の複雑さ:検索結果を適切に統合し、知識ベースの更新や管理する仕組みが必要となるため、システム設計・運用コストがかかる場合があります。
  • インフラ要件:大規模な知識ベースを素早く検索・維持するためのストレージや検索システムが必要です。

RAGは幅広い分野で信頼性の高いAIアシスタントやナレッジ検索、FAQなどに活用されており、ファインチューニングのみではカバーできない柔軟・最新の知識統合が強みです。タスクや導入規模に応じて、メリット・デメリットや要件を慎重に検討し選択しましょう。

RAGを利用すれば精度が高くなると思っていませんか。EXCELのマニュアルを投入しても期待する答えとは少し違うと感じることもあると思います(30~50%程度)。AWS Summitにてニッセイ情報テクノロジーの製品が90%の精度になったと講演で話がありました。生成AIも徐々に高度になっていくと思いますが、待てない方はこういった製品を利用するのがいいと思います。